どんぐりす三兄弟

団子三兄弟にちなんでドングリス三兄弟を作成。
大きさは普通サイズでは気に入らないのでLBL規格物をって感じに!

材料: 桐

長さ(mm) 重さ(g) 太さ(mm) タイプ
長男 112 42 31.2 Wスイッシャー
次男 105 46 36 Wスイッシャー
三男 82 30 31 Fスイッシャー

手順

1.原材料を削る

桐の原木を旋盤で丸棒状に削ります。
一気にルアーの形にしないのは材料が桐材ですのでヒートンを打ち込む部分が弱く、その部分を予め補強しておくためです。50オーバーが釣れた時にヒートンが抜けちゃったなんて様になりませんからね。

補強材は、出来るだけ固い材料と言うことでラミン材(安くて手に入りやすい)を使用します。固い方がヒートンが抜けにくいですからね。

丸棒にした桐材の中心をドリル(私は10mm幅の奴を使います)で出来るだけ深く掘ります。そこに2液の接着剤と補強材(ラミン材)を無理無理突っ込みます。おそらくすんなり入ってくれませんので木槌や金槌で叩いて!
1日以上おいてしっかり乾かしてから再度旋盤にセットしてルアーの形にします。

2.ルアーの形に!

いよいよルアーの形に削ります。桐材は旋盤で削ると欠けやすいので欠けた所は接着剤などで盛って形を整えます。この時の接着剤は補強材の接着に使った2液のやつです。
目は、ビーズ玉を入れますので予めその大きさに木工用ドリルで穴を開けておきます。後から新たに穴を開けるのは失敗すると大変ですからね。
写真を見ていただくと分かると思いますが頭部分の先の色がボディーの色と違うことがお分かりでしょ!?こうしておけば安心です。

3.お腹のフック位置の補強

今度はお腹のフックを付ける位置を補強します。この部分もラミン材で同様に補強します。ドリルで穴をあける時は突き抜けないよう慎重に行います。出来るだけ長い補強材を入れるよう心がけます。
穴の位置は大体全体の4割程度(頭から)の所にします。これは、見た目にバランスが良さそうに思えるからです。

予めフックをねじ込む位置に印を付けておきます。これはコーティングなどをした後に補強された位置を探すのは難しいですからね。
今回は、4mmのハトメを使いますので5mmの木工用ドリルで少し穴をあけておきます。何故大きめのドリルを使うかというとハトメを取り付け安くするためです。

4.下地コーティング

桐材は旋盤で削ってペーパーかけても表面が均一になりにくいです(原木を使っていると特にね)。ですからコーティング剤にはプラサフを使いました。プラサフは一度に厚くコーティング出来るからです。
最初プラサフの原液に頭から漬けます。乾燥後#240位のサンドペーパーで表面が均一になるように磨きます。今度はお尻から原液に漬けて同様にサンドペーパーで磨きます。
均一になったら今度は、プラサフの原液にシンナーを50:50位の割合(いい加減)で薄めたものに漬けます。
乾燥後、#400のサンドペーパーで丁寧に磨きます。今度は逆から薄めたプラサフに漬けて同様に磨きます。
納得出来るまで磨いたら目の位置とお腹のヒートンを付ける位置をもう一度木工用ドリルで詰まったプラサフを取り除きます。取り除くと言うのはドリルをねじ込む事です。この時はゆっくり慎重に!ドリルの刃で他の部分を傷つけないようにね。

その後、一旦水洗いします。プラサフをペーパー掛けするともの凄い細かな粉が出ます。こいつをボディーから取り除くには水洗いしかありません!!この粉が残っていると吹き付けた塗料がそこからはがれてしまいます。
しっかり乾燥させた後に白のラッカーで下地をエアブラシで吹き付けます。プラサフも白ですがあえて吹き付けます。下地はしっかりが基本ですから。

※プラサフで下地コーティングする場合、気をつけなければならないのは、全体の重さです。プラサフは、重いので何度もドブ漬けするとかなり重くなってしまします。今回のルアーは軽くしたかったのでプラサフの原液にドブ漬けしてから、木の地肌が出る位まで(気持ち的に)ペーパーかけました。もし木の地肌が出てしまったらプラサフの原液をその部分に塗って(爪楊枝などで)乾燥後、ペーパー掛けします。

5.色付け

お気に入りの色に塗ります。
今回は私の好きなレッドヘッドにしました。まず背中に黒を吹き付けます(かなり薄めて)。その上からゴールドをネットの上から吹き付けます。ネットは手芸屋さんで!更にこの上から色を吹き付けるかどうかは本人の好みです。
いよいよ頭の赤を吹き付けます。この部分はレッドヘッドの命!丁寧に時間をかけてね。赤の塗料はシンナーでかなり薄めます。ですから塗り終えるまでかなりの時間がかかりますが良い色合いを出すためには時間と労力を惜しまない!

乾燥させた後に目玉を入れます。目玉は黒のラッカーで塗ったビーズ玉を使用しました。これは、私の定番です。
この目玉を2液の接着剤でしっかり固定させます。この時使う接着剤の量は多すぎてはダメ!乾燥すると白濁するため少な目の方が良いかも。

乾燥させた後、ウレタンで色止めをします。この時のウレタンには、2割くらいシンナーを混ぜました。色止めのコツは、一度にやらないこと。2,3回で色止めする気持ちで吹き付けます。一度に多くの量を吹き付けてしまうと色流れをしてしまいますので注意します。また、この時期(夏)は、濃い(シンナーであまり薄めない)ウレタンで色止めをすると気温の影響で細かい気泡が中に出来てしまいます。
しっかり乾燥させた後に、ウレタンにドブ漬けします。頭から3回、お尻から3回程度。
この時、色流れをおこした場合は、色止めが出来ていなかったことになります。

※ルアーからチョット離し気味にして吹き付けると良いと思います。一度に何度も吹き付けると気泡(細かい)の原因に!

6.リグの取り付け

リグを取り付けます。
この時注意しなければならないのがボディとウレタン膜の間に空気が入らないようにすることです。
リグを取り付ける前にチョットした手間をかけます。
まず、お腹のリグを取り付ける位置(5mmの穴の中)をルーターで綺麗にウレタンをはがします。ゆっくり丁寧にね。はがし終わったら4mmの木工用ドリルでハトメを入れる深さだけ穴を掘ります。そして瞬間接着剤をしみこませます。水が入らないように。
次は、頭とお尻にヒートンをねじ込む部分をルーターで掘ります。ルーターの歯(ドリル)は使うヒートンよりチョット小さめが良いでしょう。
一度使用するヒートンをねじ込みます。そして抜きます。
使用するフックはバランスを考えて好みで付けます。今回はがまかつのバーブレスフック#1/0(長男、次男用)と#1(三男用)を使用しました。
予めフックをヒートンに取り付けておきます。ヒートンをボディーにねじ込む時に瞬間接着剤をヒートンの先っちょに垂らしておいて一気にねじ込みます。
ペラの取り付けは簡単ですので説明は省きます。ただ取り付け終わってからペラの回転度合いだけはチェックします。フーっと息を吹き付けて回転すればOK!

ほ〜ら出来上がり!!後はフィールドでブイブイ言わせるだけ!!

※ボディとウレタン膜の間に空気が入ってしまったら瞬間接着剤をほんのチョット隙間に付けるだけである程度は、修復出来ます。

 

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